2025.11.12

「もののけ姫」と龍舞茶 (大和とエミシ)

「もののけ姫」と龍舞茶 (大和とエミシ)

〜アシタカが見た森はいまも息づいている〜

「もののけ姫」は1997年に公開され、当時の日本歴代興行収入第1位を記録した

伝説のアニメーション映画。その名作が、なんと4Kデジタルリマスターで映画館に

帰ってきたということで、さっそく観に行ってきました。

何度観ても胸を打たれる作品ですが、今回は特に心に残ったのが

 “エミシ” という言葉でした。作品の冒頭で、老人がこう語ります。

「大和との戦さに敗れこの地にひそんでから五百有余年。今や大和の王の力はなく、将軍どもの牙も折れたと聞く。だが我が一族の血もまた衰えたこの時に、一族の長となるべき若者が西へ旅立つのは定めかもしれぬ。」

さらに、物語の中でアシタカが「いにしえの民」と呼ばれる場面もあります。

「そなたを見ていると古い書に伝わる、いにしえの民を思い出す。
東の果てにアカシシにまたがり石のヤジリを使う勇壮なるエミシの一族なりとな。」

調べてみると、この“エミシ”というのは、かつて出雲のあたりに暮らしていたとされる人々。
大和との戦いに敗れ、北の地(東北)へと追われた一族——そんな言い伝えが残っているそうです。

そして興味深いことに、その出雲こそが「龍舞茶」の生まれた地。

島根県雲南市、通称“奥出雲”です。

この地には、「たたら場」や「琴引山」といった霊峰が今も残り、
古くから神々と人、そして自然が共に生きてきた“祈りの土地”として知られています。
以前、地元の森林組合の組合長さんがこんな話をしてくれました。

「あの山には、でっかい熊や鹿や猪がいっぱいいる。
動物たちがのびのびと育ってるんだ。」

——その話を聞いた瞬間、
「もしかしてシシガミ様、いるんじゃないですか?」って、思わず笑ってしまいました。

龍舞茶に使っている舞茸は、その山の湧水で育ったもの。
もしかすると、本当に“ちょっと不思議な力”が宿っているのかもしれませんね。


自然の恵みと、古代の祈りが今も息づく奥出雲。
龍舞茶は、そんな神秘の森から生まれた一杯です🍃

← 戻る